電解次亜水の浴水汚染細菌に対する細菌評価と浴水殺菌への応用

近年循環式浴槽におけるレジオネラ感染症が問題となっていることを受け、食塩水の電気分解で得られる電解次亜水生成装置を開発した。電解次亜水と代表的塩素剤との殺菌効果の比較試験を行った。さらに電解次亜水生成装置を備えた24時間循環式浴槽装置について、長期的な殺菌学的・理化学的調査を行った。電解次亜水は、電極にチタン系素材を使用した無隔膜一室型電解槽を用い、1〜1.5%の低濃度食塩水を直流電気分解することにより生成した。試験は一定時間試菌を薬剤溶液に曝した後、その一部を寒天培地に塗布し、その増殖から最小殺菌濃度を調べた。上記装置を備えた循環式浴槽装置の調査は実入浴条件下で300日間行った。電解次亜水の殺菌試験において、5分間で殺菌効果がみられる残留塩素濃度は0.15mg/Lで、比較塩素剤と同等の殺菌効果を有した。循環式浴槽を用いた試験では、浴水200Lに対し1日の塩素剤投入量を1200mg以上とし、さらに毎日装置内を電解次亜水と熱水により自動洗浄した場合において、300日間レジオネラ属菌は不検出であった。したがって、電解次亜水は代表的な塩素剤に代わる有用な浴水殺菌剤であり、本研究で使用した電解次亜水生成装置は循環式浴槽殺菌装置として実用可能であると考えられた。


レジオネラ文献, 防除方法カテゴリーの記事