Legionella pneumophilaのAcanthamoeba内増殖を調べる定性検査方法(アメーバ寒天法)の開発

目的
Legionella puenmophilaが病原性を発揮する上で最も重要な性質と考えられている細胞内増殖能を支配するL.pneumophilaの遺伝子群(Icm/Dot)が明らかになった。これらの遺伝子群は本菌アメーバ内の増殖にも必須な遺伝子であることも明らかにされた。このことから、菌株のアメーバ内増殖能を評価すれば、その菌株の病原性を評価することが可能であることを示唆している。菌株のアメーバ内増殖能を簡便に評価できる定性法を考案すれば、多数の環境分離株の病原性を簡単に調べることができると考えられる。

方法
強毒株はモルモットで増殖し、弱毒株はGil and Shumanの方法に準じてアメーバ内増殖を経時的に測定した。また、アメーバ寒天培地を作製し、培養した。アメーバがBCYE培地の表面全体に付着した培地を「アメーバ寒天培地」、そうでないものを「BCYE寒天培地」と名付け、測定を行った。

結果
強毒株はアメーバ内で増殖し、感染2日後には100〜500倍に増殖した。BCYE寒天培地、アメーバ寒天培地の両者で集落形成が観察された。一方、弱毒株では、アメーバ内で増殖できなかった。BCYE寒天培地のみで集落が観察され、アメーバ寒天培地では集落を形成することができなかった。

考察
BCYE寒天培地のみで集落が形成され、アメーバ寒天培地で集落が観察できない菌株はアメーバ内での増殖能を失った菌株と判断でき、BCYE寒天培地、アメーバ寒天培地ともに集落を観察できる菌株はアメーバ内で増殖能を持つ菌株であると判断できる。このことは、アメーバ寒天法がアメーバ内増殖能を調べる定性法として有効であり、多数のL.pneumophila環境分離株の病原性を評価する際のスクリーニング方法として有益であることを示していると考えられる。


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