乳児院におけるレジオネラ症の集団発生例

目的
乳幼児におけるレジオネラ症の報告は殆ど見受けられないが、今回、福島県立若松乳児院におけるレジオネラ症の集団発生例を経験したので、その臨床症状ならびに検査成績等報告する。

対象
レジオネラ尿中抗原陽性となった8例(男児5例、女児3例年齢:11ヶ月〜1歳10ヶ月)

結果
咳嗽、発熱、鼻汁は全例に認められ、喘鳴が8例中7例に認められた。胸部レントゲン検査では、浸潤影を2例に認め、肺紋理の増強が5例に認められた。治療に関しては8例中4例にマクロライドまたはテトラサイクリン系抗菌薬を使用。

考察
浴室のシャワーヘッド、浴槽、給水末端、洗濯場からレジオネラ属菌の検出がなかったことから、推測の域ではあるが、感染源として一時期使用されていた加湿器、また院内消毒の関与が強く疑われる。今回の症例をとおして、レジオネラ症には軽症例も存在すること、また、軽症例ではマクロライドやテトラサイクリン系抗菌薬を使用しなくても、軽快する可能性が示唆された。今後、迅速診断法として尿中抗原検査法などの速やかな普及が必要と思われた。


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