遺伝子検査に新増幅法続々、簡便さ・低コスト追求――「PCR法」に対抗。

2004/12/08の日経産業新聞によると、これまで、スイス系ロシュ・ダイアグノスティックス(東京・港)の「PCR法」という遺伝子増幅法の独占状態だったが、これに対抗する新増幅法が臨床応用分野で現れてきたという。 臨床検査薬大手の栄研化学は、新規の市場開拓に活路を見いだすという。 同社が開発したのは「LAMP法」。“簡易・迅速・安価”が売り。専用試薬を入れて一定温度に保てば、遺伝子が増幅するというもので、増幅速度はPCR法の百倍以上で、目視で反応を確認できるという。 特殊な装置を使う必要がないため、農業や食品衛生などで利用できるのが特徴。コイヘルペス病や浴槽水のレジオネラ属菌の診断キットなどを発売し、技術定着と潜在市場開拓を進めた。 しかし、医療分野での実用化は遅れている。昨年12月に発売した重症急性呼吸器症候群(サーズ=SARS)の実績があるのみ。今後は、「人員の三分の一をLAMPに向ける」(外間康司取締役)など、研究体制も強化するという。 昨年12月には国際事業部を設立し、海外での専用装置や試薬の開発もねらうという。 このほか、米系医療機器会社、日本ベクトン・ディッキンソン(日本BD、東京・港)では独自開発した遺伝子増幅法である「SDA法」を採用した臨床検査装置「プローブテック」を発表。また、今後も、宝ホールディングス子会社のタカラバイオの「ICAN法」の臨床応用など、参入企業は続く見込みで、優れた技術の競演が、診断技術の向上に拍車をかけようとしているという。

記事掲載誌 日経産業新聞 掲載日 2004年12月8日 記事番号 639