相次ぐ内湯改装(わきたていで湯よ:3) /愛媛

2004/01/04の 朝日新聞 朝刊によると、愛媛県の道後温泉の旅館やホテルで、内湯の改装が相次いでおり、その背景には、旅行客の温泉そのものに対する期待の高まりがあるという。 温泉ブームの中でも特に人気を集めているのが、湯口から温泉を流しっぱなしにする「かけ流し」方式の温泉だが、道後の旅館・ホテルの内湯はほとんどが「循環式」か、「かけ流し」と「循環式」の組み合わせで、「かけ流し」方式はむしろ、数えるほどしかないという。きちんと清掃すれば「循環式」でも問題はないが、印象としては分が悪い。 道後で「かけ流し」が実現できないのには理由がある。源泉を管理する松山市は条例で、各旅館・ホテルに配給するお湯の量を制限している。1日当たり9トンを1口とし、1軒につき最大で6口(54トン)と決められている。これでは、かけ流しに必要な湯量は確保できないという。 道後温泉街とその周辺には、28ヶ所の源泉があるが、これは道後温泉旅館協同組合の要望で旅館やホテルの内湯に湯を配るため、松山市がボーリング工事で新たな源泉を掘り当てていったものだという。いずれも同市が管理しているが、枯渇した源泉もある。現在は17ヶ所からくみ上げたお湯を4ヶ所の分湯場に集めた後、各旅館・ホテルに有料で送っている。 松山市が最後に源泉を掘ったのは77年。道後温泉本館地下の源泉が枯渇したことがあり、市は「新たな掘削をすれば、他の源泉も枯渇してしまう」と新規掘削に消極的だという。また配湯量を減らす方針から、同市はホテルなどへの新たな配湯も許していない。 しかし、最近の「かけ流し」の流行で配湯量を増やすよう求める旅館・ホテルは多いという。

記事掲載誌 朝日新聞朝刊 掲載日 2004年1月4日 記事番号 450