岩手県の温泉で昨年夏3人がレジオネラ肺炎に感染

昨年6月末、岩手県和賀郡内のホテルで、同じ温泉を利用した男性客3人がレジオネラ肺炎にかかり、県と岩手医大の調べで、原因は温泉水中のレジオネラ属菌である可能性が強いとみていたことが、4日分かりました。温泉は源泉から約2キロ離れ、くみあげた湯をホテル内の貯湯槽にためて循環利用しており、県はホテルに対し、貯湯槽の洗浄や塩素の持続的な注入などの衛生管理の徹底を指示しました。患者は同郡内の52歳、70歳、76歳の男性3人で、昨年6月末から7月初めに37〜39度の発熱とせきなどの症状を訴えて入院し、抗体検査でレジオネラ肺炎と診断されました。問診の結果、同ホテルの温泉が感染源と疑われたため、昨年9月に県などが調査した結果、患者2人から検出された菌と同型の菌が貯湯槽と風呂の注ぎ口から検出されました。このため、男性客らが菌を含んだ水滴などを肺に吸い込み感染した可能性が強いとしています。なお、菌の混入経路について、同大の井上教授らは、「貯湯槽の直径5センチの吸排気筒が直接外気と接触しているため、そこから菌が混入して繁殖したのではないか」と分析しています。

記事掲載誌   掲載日 1997年6月1日 記事番号 426