レジオネラ症「感染症法」施行で顕在化/無くなった季節性-冷却塔感染源わずかに3例-

2000.10.18 空調タイムスによると、厚生省の感染発生動向調査で、感染症法施行後の患者発生の特徴の一つに季節性がないことが指摘されている。今年三月と六月は患者数が突出しているものの、これは入浴施設での集団感染事例を反映したもの。それ以外の月でほぼ平均した患者数となっている。これまでレジオネラ症は、冷却塔などの空調設備がフル稼動する夏場シーズンに多発すると見られていたが、データからは読み取れなかった。これらの事実を反映して、今回感染源が記載された69例のうち、実に89%の59例が温泉、公共入浴施設、24時間風呂などを感染源と推定しているのに対し、空調・冷却塔を感染源とするものはわずかに3例だった。レジオネラ症の予防について感染症情報センターでは、レジオネラ属菌が土埃などとともに冷却塔水、循環式浴槽、給湯設備、加湿器などの人工環境水へ混入することは避けられないとし、適当な水温が保たれた水環境ではレジオネラ属菌は宿主となるアメーバとの共存により急速に増殖するという。こうしたことから予防に当たって同センターでは人工環境水設備の管理マニュアルに沿った適切な換水や清掃、消毒が必須で、営業設備では運転・管理記録の作成と保存が重要だとしている。さらに、現在でも約7割の循環式浴槽水からレジオネラ属菌およびその宿主のアメーバが検出されており、入浴設備などの衛生管理を周知徹底しなければ、今後も大規模な集団感染が起こる可能性があると指摘している。このため、特に高齢者や新生児を対象に、各種施設や病院などの空調設備、給湯・入浴設備、加湿器などの衛生管理に対する十分な注意を促している。(レジオネラ症「感染症法」施行で顕在化記事より、一部抜粋したものです。)

記事掲載誌   掲載日 2000年1月18日 記事番号 376