入浴施設急増するレジオネラ菌感染/衛生管理の徹底を/仙台でシンポジウム

2001/12/19 河北新報朝刊 によると、入浴施設で急増するレジオネラ菌感染/衛生管理の徹底呼び掛けるスインポジウムが仙台でで開催された。 循環式の浄化装置を使う温泉や入浴施設で、レジオネラ症が問題になっている。高齢者の集団感染や死亡事故も発生しており、施設側の認識不足を指摘する声も出ている。宮城県ホテル旅館生活衛生同業組合(中村兼久理事長)がこのほど、仙台市内で「レジオネラ症防止対策シンポジウム」を開き、施設の担当者らが衛生管理などを学んだ。 レジオネラ菌が発見されたのは1976年。米ペンシルベニア州で221人が感染、29人が死亡した。基調講演をした東北大医療技術短期大学部教授の黒川忠さんは「19世紀までに発見された大腸菌や赤痢菌に比べると、かなり遅れて人間社会に出てきた感染症」と説明した。 レジオネラ症で問題なのは、抵抗力の弱い高齢者や乳幼児がかかりやすく、急激に病状が悪化し、死亡する場合もあるレジオネラ肺炎だ。1999年施行の感染症法で届け出が義務付けられ、ようやく実態が分かるようになってきた。 厚生労働省によると、発生件数は2001年が11月中旬までで73件。2000年は151件に上った。死亡者は2000年が12人、01年は7月末で6人になっている。 黒川さんは「実際には年間数千人がレジオネラ肺炎にかかっている」とみる。そのうえで、大半が温泉や公共入浴施設で発生していると報告。対策を怠ったホテルの法的責任を問い、患者が発生したらホテル名を公開する欧州での取り組みも紹介した。 黒川さんは「循環式浴そうはレジオネラ菌の温床だということを正しく理解し、特に危険とされる打たせ湯やジャグジーの気泡に気を付けてほしい。殺菌はこまめに行い、水質調査は年間3回は必要だ」と述べ、施設側が衛生管理を徹底するよう呼び掛けた。

記事掲載誌   掲載日 2001年12月19日 記事番号 319