慰謝料などは検討中レジオネラ集団感染補償問題で日向市/宮崎*

2002/08/11朝日新聞 朝刊によると、日向市の「日向サンパーク温泉・お舟出の湯」のレジオネラ菌集団感染問題は、原因の究明とともに、被害者への補償が今後の焦点となる。過去の集団感染では、どう補償されたのか。一昨年、入浴客3人が死亡した茨城県石岡市の例をみてみた。石岡市の集団感染は、市の総合福祉施設にある公衆浴場で起き、45人が発症し、うち3人が死亡。湯の交換を怠ったのが原因だった。同市は責任を認め、患者と感染の有無を検査した人に、検査費と治療費のほか、休業補償と慰謝料も含む補償金を支払った。感染が確定しなかった人も対象にし、示談が成立した264人に計約1億円が支払われた。石岡市高齢福祉課によると、補償額は「自賠責保険が基準」で、財源は市が加入していた損害保険の保険金を充てた。 一方、日向市は今回の集団感染で、検査・治療費を市で負担する方針を示しているが、慰謝料と休業補償は検討中だ。財源には保険金を充てる意向で、損保会社と協議している。市が建設して第三セクターが運営する施設のため、賠償責任の分担の問題はあるが、損保会社は保険金支払いに応じる姿勢という。 難しいのは、後遺症への補償の取り扱いだ。重症のレジオネラ症は、呼吸障害が残ることがある。だが、石岡市の場合は示談書に「今後は補償を要求しない」と盛り込んだため、後遺症を認めない市と、補償を求める元重症患者2人との間で訴訟が起きている。日向市の被害対策本部は「現在は補償の範囲や基準を詰めている段階。速やかな補償に努めたい」と話している。 ○感染者241人に、疑い含む 県保健薬務課は10日午後2時現在、日向サンパーク温泉のレジオネラ菌集団感染者と感染の疑いがある人は7人増え、死者3人を含む241人と発表した。うち重症者は6人という。

記事掲載誌   掲載日 2002年8月11日 記事番号 269