レジオネラ菌感染死続く循環濾過式、お湯には限り(山中温泉発)

2003/03/07の朝日新聞朝刊によると、石川県の加賀温泉郷・山中温泉で1月、レジオネラ菌感染による死者が出た。感染源は第3セクターの温泉施設の浴槽。昨年、7人が死亡する集団感染が起きた宮崎県日向市の温泉施設と同様に、湯を何度も使う循環式だった。 ゆーゆー館は、湯量毎分150Lの源泉を近くの旅館と共有しているため源泉からの湯を浴槽に流し放しではなく、塩素消毒した湯の汚れを取り除きながら何度も使う。湯を完全に入れかえるのは1週間に1度だけ。浴槽や循環濾過装置を掃除・消毒する時で、普段は源泉からの新しい湯を加えながら何日も湯を再利用していた。 循環式が直ちに危ないわけではないが、消毒や清掃が不十分だとレジオネラ菌が増殖する。その湯を使った打たせ湯や気泡風呂で細かい水しぶきが肺に入ると、感染する可能性が高いとされる。北海道や秋田、岩手など6道県では条例などで、循環式の浴槽で気泡風呂や打たせ湯の使用を禁じている。 厚生省(当時)は2000年12月に定めた「公衆浴場の衛生管理等に関する要領」で、循環式の場合は主に塩素で殺菌し、その濃度は「1L当たり0.2〜0.4mgを2時間以上保つことが望ましい」としている。 ゆーゆー館は「風呂がプールくさい」という客の苦情で、塩素の濃度を0.2mg程度に抑えていた。男性の死亡当日、県が同館の浴槽で採った湯の塩素濃度は0.05mgと低く、レジオネラ菌は国の基準の26倍に増殖していた。 山中町が設置した対策委員会は2月26日、「打たせ湯は廃止、気泡風呂は気泡をやめて水流だけに」といった再発防止策を示した。その2日後、ゆーゆー館は1ケ月ぶりに営業を再開した。

記事掲載誌   掲載日 2003年3月7日 記事番号 153