循環式浴槽水のモノクロラミン消毒による長期間にわたるレジオネラ属菌の制御

泉質の異なる温泉水を用いた2カ所(静岡市と浜松市の施設)の循環式の入浴施設に、モノクロラミンのタイマー注入装置を設置し、アンモニウム源として従来の塩化アンモニウムより入手しやすい硫酸アンモニウムを使用し、また塩素剤とアンモニウムのモル比を従来の1:2.5から1:1.5に低減した長期運用試験を行った。
静岡市の施設は1日の平均利用者が319人の循環式露天風呂で泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉。試験期間は3ヵ月間で期間中6回採水、検査に供した。浜松市の施設は1日の平均利用者が554人の循環式室内風呂でナトリウム-カルシウム塩化物泉。試験期間は5ヵ月で期間中8回採水した。また週に1回完全換水とろ過器を含む循環配管内の高濃度モノクロラミン洗浄または過酸化水素洗浄を実施した。
運用試験の結果、両施設とも目標濃度を概ね維持できた。従来の遊離塩素消毒では利用者数や追加湯量の影響により濃度管理が困難であったが、モノクロラミンは安定維持が可能であった。微生物検査ではレジオネラ属菌は不検出、消毒副生成物の発生も少なかった。アンモニウム源として硫酸アンモニウムが使用可能で、モル比を低減でき、薬剤コストの削減も得られた。


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