水たまり中に生息するレジオネラ属菌の多様性に関する研究

レジオネラ症を引き起こすレジオネラ属菌は、環境中の至る所に生息している。道路の水たまりは自動車による水しぶきを吸引する可能性があり、日本国内では東京都と富山県の水たまり中のレジオネラ属菌の生息状況について研究が行われ、レジオネラ属菌が検出されている。
本研究では、水たまり中に生息するレジオネラ属菌の多様性について明らかにすることを目的として、東京都45か所51検体、神奈川県4か所4検体の水たまりを培養や遺伝子レベルの解析により調査した。
Legionella pneumophilla serogroup 5とLegionella beliardensisを直接培養法で分離することができた。リアルタイムPCRでは、1.42×10〜7.22×104CFU相当/100mLのレジオネラ属菌が検出された。また、濃縮検体からの直接遺伝子解析により
L. pneumophillaを始め、多様なレジオネラ属菌のmip遺伝子が検出された。得られたmip遺伝子の配列は、既存種と一致しない配列も多く、分子系統樹を作成したところ、地域による固まったグループは形成していなかった。これらの結果から、道路の水たまりはレジオネラ症の感染源の可能性が示唆された。


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